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Work in Progress: 初めてのバーチャルサミットをどのようにデザインしたか

2020年度はイベントを組織しコミュニティを作ることを学びましたので、ご紹介します。

昨年の今頃、クリエイティブ分野全体が弊社のサンフランシスコ本社に2日間集まり、初のデザインサミットを行いました。世界各地から駆けつけた人々が仲間であるデザイナーたちと出会い、プレゼンテーションを聞き、個人的なレベルでつながりました。サミットが終わった後も、参加できた内容に心を揺り動かされていましたし、来年はどうやってより良いものにしていこうかと思っておりました。今年度の初めには、世界規模のパンデミックにより私たちの生活や仕事が永遠に変わってしまうなどとは想定もしていませんでした。当たり前だと思っていた対面でのイベントは、あらゆる面で再考を迫られることとなりました。

対面で集まるときと同じエキサイティングさをバーチャル体験にもたらすには、どうしたらいいのでしょうか?

気がめいるようなタスクだと思いました。

熱心なボランティアの小さな作業グループを結成することから始めましたが、まずはテーマを決めることが最優先でした。全員に支持されるテーマであれば、画面越しのイベントであっても、人々を元気づけ、一体となるのに役立つはずです。ブレインストーミングを行いさまざまなアイディアを出し合い、最終的に団結、変化、エンパワメントの3つのメインコンセプトに落ち着きました。そして、どのような基調のサミットにしたいかを話し合いました。似たようなアイディアがどんどん出ました。ぬくもり、くつろぎ、サポート、日常を忘れる息抜き、グループセラピー、スパ体験、など。

ブレインストーミングの後、Squareの何人かのライターの手を借りてリスト化が行われました。大量のフレーズが提案されたため、作業グループで話し合い投票を行いました。

最終的に、私たちは「未完成品(Work in Progress)」というアイディアに行きつきました。これは、私たち全員が仕事の場で使用している共通の用語から発想を得たものです。よくファイル名や文書にも「WIP」の文字を入れて、「まだ作業中です」というメッセージを伝えますよね。

本年度は本当に未完成な状態が続いています。

私たちは全員まだ作業中であり、特に本年度は、仕事ばかりでなく、家庭での個人的な生活も世界全体も未完なままです。このテーマは弊社のサミットにぴったりで、うってつけだと感じました。また、ものごとが順調ではないときの理由の合言葉にもなりました。

弊社のデザイナーはテーマからヒントを得て、試供品キットやウェブサイトを含む、イベント用に作成したブランドイメージをふくらませ始めました。私たちは試供品とウェブサイトの両方を、機能的ながらもユニークなものにしたいと思っていました。そこで、社内のデジタルデザインハンドブックからの内容を含めた新聞をデザインし、パンデミック中の勤務体験についての人々の言葉といったよりタイムリーな要素も含めました。この新聞には、切り取って家に飾ってもらえるようにと、2倍サイズの見開きポスターもいろいろデザインして組み入れました。また、(スパ体験日のように) くつろぎたいという思いと、私たちの多くが家で、毎日、一日中スリッパをはいているという現実の象徴として、スリッパも含めました。

Squareのウェブサイトは機能的ですが遊び心にあふれています。スケジュール、スピーカーの紹介、そしてセッション記録リンクやスライド用のエリアおよびカスタマイズできるヘッダーとかわいいグラフィカルなイースターエッグをご利用いただけます。

実際にサミットのスケジュールを立てるに当たり、他の大規模カンファレンスやイベントはどうやっているのかを調べてみましたが、いやはや、ほぼどれも同じでした。奇抜なことを取り入れているものは見当たりませんでした。そしておそらくそれは実際のところ、対人でのインタラクションに代わるものは存在しないからなのです。弊社は加盟店さまのロケーションを周ってのスカベンジャーハントや、別の都市からの飲食商品の進呈、交流するための「井戸端会議」バーチャルセッション、などを考えました。最終的に、複数の案に落ち着きました。

  1. 皆さまにより多くのセッションに参加していただけるよう、コンテンツを週全体にばらけさせて、スケジュール上の負担を軽くしました。
  2. Company We Keepブログシリーズを討論会形式にして生で行い、参加者が同社にまつわる人々を知ることができるようにしました。
  3. サミットウィーク中に毎日バックグラウンドで行った「ロビー」ミーティングの招待状を作成して、気軽に立ち寄ってセッションについておしゃべりしたり、初対面同士が出会えるようにしました。
  4. 2つのソーシャルな「ブレークアウト」セッションをサミットウィークの最初と最後に開催して、会話のきっかけとしてお互いをより良く知ることができるようにしました。
  5. 参加者が追加できるSpotifyプレイリストを作成して、その週はずっとセッションの合間に流していました。
  6. 専用のSlackチャンネルを開始して、カジュアルな会話、写真の共有、ロジスティクスに利用しました。

これらのアイディアが、対面でのつながりで得られるフィーリングを埋めたわけではありませんが、より距離を縮めてお互いを知ることに役立ちました。週の終わり近くのセッションでは、初日のときの出席者数に肉薄しました。それぞれの試供品キットの楽しい写真や動画を送り合いました。そして、サミット後のアンケートで、何人もの人が新しく出会えた人々や彼らから学んだことについてコメントしていました。

対面でのサミットよりバーチャルの方が好きだ、という人さえいました。

最終的にグループ全員の努力のおかげで、クリエイティブなコミュニティの高揚感を出そうという目標は、バーチャルな空間であっても達成されました。プログラミングの素晴らしい週を、ほとんどのタイムゾーンに合わせて、さまざまなクリエイティブな分野にわたり、特別な瞬間をちりばめてまとめ上げて、実にクリエイティブな他の人々に出会いお互いのことを知ることができました。そして、同じ部屋にいるかのように感じさせる小粋な手法を使ったわけではありませんでしたが、一週間にわたり共有感あるバーチャルコミュニティを作ることができました。また、対面での体験を再現するという弊社の夢は、共有中の「Work in Progress」で続いていきます。