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デザイン拡張:パート2

1つのデザインシステムで、16のチームと1,300のライブページの一体感を創出。

ここから読み始められる方にお伝えしますと、この記事は「デザイン拡張:パート1」の続編です。デザインチームは、一体感あるウェブデザイン体験を創り出す原動力は?という重要な質問に答えるべく、取り組んできました。そしてその答えは、一貫性と熱意ある投資をデザインシステムに行うことである、と分かりました。

Squareのマーケットプロダクトデザインシステムの主任デザイナーであるブラッドリー・ライアンとジョセフ・クーは、複雑な彼らの作業を4つの重点エリアであるコラボレーション、意思決定、体験、チームに分割しました。パート1ではコラボレーションと意思決定を中心にお送りしました。そこで今回は、残りの重点エリアである体験とチームについて、引き続きお伝えいたします。

体験

ブラッドリーとジョセフに、デザインシステムにとって体験とは一体何かと尋ねたところ、成功を判定するための基準です、とのすばやい返答が。他のチームがぜひ使いたいと思うほど、デザインシステムを良くすることなのだそうです。もちろん、エンドユーザーであるSquareの顧客(加盟店さま)のことは、常に念頭においてデザインシステムを採用しています。しかしプロダクトチームが利用しない/広めないのであれば、そのデザインシステムをエンドユーザーが体験することは決してありません。

すべてのデザイナーのワークフローが同じであるはずはないので、大多数に合うデザインシステムの構築を目指しています。
ジョセフ・クー、プロダクトデザイナー

デザインシステムの体験は、チームメンバーにより異なってきます。デザイナーには、対応ドキュメントを備えたFigmaライブラリが必要でしょう。エンジニアには、デザイントークン、コードレポジトリ、そしてもちろんドキュメントが必要です。特にこのリモート対応の環境では、ドキュメントはデザイン拡張のための非常に重要な要件です。

ブラッドリーとジョセフがすばやく対応したたエリアの1つが、そのドキュメントの配信です。エンジニアとのコラボレーションにおいて、当初はデザインとエンジニアリングドキュメントの両方に1つのスポットをと考えていましたが、それをすばやく変更しました。なぜならよく練られたドキュメントでさえ、質問に答えるためSlackチャンネルで活用され、そこで答えを得ることがあったからです。

Squareの各チームは、Marketデザインシステムをデザイントークン、コンポーネント、パターンの形態で体験しています。そこでデザインシステムチームは、プロダクト体験からの見識を活用して、そのシステムに情報を伝えています。

「Squareで100人のデザイナーに「Marketの使用によりスピードが上がりますか、下がりますか?」と尋ねたら、「下がります」と答えるでしょう。ですから再評価が必要です。」

— ブラッドリー・ライアン、プロダクトデザイナー

Slackで見られた状況に対応するため、ドキュメントに追加で行う作業のリストは、ニュースレターの更新、Slackメッセージ、スプレッドシート、プレゼンテーション、というようにどんどん膨らんでいきました。これらの作業の一部は重複していますが、共感の視点を忘れずに、ジョセフとブラッドリーはユーザーのいる場所に赴きミーティングを重ねています。これらの製品を通して、Squareの顧客にとっても、顧客をよく知る社内チームにとっても、素晴らしい体験が築き上げられています。

スタッフ

ブラッドリーとジョセフの阿吽の呼吸は、見ていて楽しいものです。肯定的で一生懸命に耳を傾けてくれる熱意が、周りにも伝わります。彼らのオフィスアワーや毎月のMarketオンボーディングミーティングで、この2人は必ず互いに相棒の方にスポットライトを当て、相棒である彼がどんなに貢献しているかをとくとくと語ります。彼らはお互いの技術と意見を非常に尊重しており、こういった姿勢はこのサイズのチームに不可欠であると思われます。2人のデザイナーが小規模ですが強力なチームとして働き、何百ものデザイナーと何千もの利害関係者をサポートしています。

デザイナーとエンジニアの両方がいる私たちのチームは、すぐに分かり合えます。大きな障害にぶつかったことがなく、同じビジョンを共有しています。
ジョセフ・クー、プロダクトデザイナー

彼らが互いに寄せる信頼は、共同起業者のものに似ています。共感し合っているブラッドリーとジョセフは、それぞれ相手の長所が分かっていて、いつそれを利用すべきか、いつ自分は着席して相手にスポットライトを当てるべきかを分かっているのです。チームが成長するにつれ、この阿吽の呼吸、技術の尊重、そして信頼は本質となり、お金で雇うことは難しくなります。面接を行うときに、上記の点を積極的に探そうとするのは、悪くないアプローチである言えるでしょう。同様に、私のチームは成長しており、こういった点が失われるリスクはありますし、緊張を感じたり必要でなければ呼吸が合わないということも起こり得ます。それでもデザインシステムの成功に焦点を当て続けている限り、信頼、呼吸、尊重という点は、自然と形作られていきます。

ブラッドリーとジョセフは、すべてのこういった作業を無理なく自然に行っているように感じさせます。彼らは正真正銘のプロであり、自身のデザインの専門知識と長所を存分に発揮しています。取材を終えた私は、自分のチームもMarketing Webデザインシステム全体でこのベストプラクティスを模範にすることができる、と強く思いました。これには、独特な課題と予測不能なハードルが伴います。幸いなことに、Squareはコラボレーションをいとわない謙虚な社風ですので、ハードルが高すぎると感じられる場合は支援の手が差し伸べられるはずです。